本堂(観音堂)
  

 昭和33年(1958)10月、全国ご信徒のお力添えにより再建された現本堂は、鉄筋コンクリート、本瓦葺であり、昭和20年(1945)3月10日に惜しくも戦災で焼失した旧本堂(国宝、3代将軍徳川家光建立)と同形態である。
 一見して感じる特徴は屋根の勾配が非常に急で、従って棟が他寺院と比較してすこぶる高く、相当遠方からでも望見できる。 お堂は南に面し、350坪の堂内は畳敷の内陣、コンクリート敷の外陣とに分けられており、内陣中央にはご本尊聖観世音菩薩を奉安する御宮殿(ごくうでん)がある。御宮殿内には、ご秘仏本尊聖観世音菩薩、慈覚大師作のお前立ご本尊(12月13日お開扉)の他、徳川家康、徳川家光、公遵法親王などの護持仏であった観音像が奉安されている。御宮殿の左右には梵天・帝釈天の二天がまつられ、またご本尊の脇侍(きょうじ・わきじ)としては内陣右奥に不動明王、左奥には愛染(あいぜん)明王がまつられている。

本堂全景

新旧本堂比較
  旧本堂 新本堂
構造 木造 本瓦葺 入母屋造り 鉄筋コンクリート 本瓦葺
和様三手先 入母屋造り
間口 31.6m 34.5m
奥行 28.9m 32.7m
棟高 26.8m 29.4m
柱数   56本
総面積 993.0m 3,407.9m(1,032.7坪)
建坪 993.0m 1,368.8m(414.8坪)
起工 正保元年(1644) 昭和26年(1951)5月19日
遷座   昭和30年(1955)5月3日
完成 慶安2年(1649) 昭和33年(1958)10月15日
本堂外部塗装、塗り替え工事完成
昭和60年(1985)3月 本堂内部塗り替え工事完成
昭和62年(1987)10月

御宮殿
完成 昭和30年(1955)春
様式 鎌倉時代末期形式 唐様・三方軒唐破風千鳥破風付
間口 4.5m・高さ 6m、総金箔押
内部は上下段二間の畳敷、尾州檜を約100石使用
屋根瓦 一つ一つ木で造られた精巧なもの
鬼瓦金龍彫刻
塗装 白木の上に20数回塗った本地塗
漆260kg使用
破風彫刻

雉。火災の折、ご本尊を火から守った伝説による。

本尊 ご秘仏本尊聖観世音菩薩、上段の間安置
お前立本尊(慈覚大師 作)、下段の間安置

ご真言「オン・アロリキャ・ソワカ」
脇侍 愛染明王(向って左)・不動明王(向って右)両坐像
梵天(向って左)及び帝釈天(向って右)両立像

愛染明王 不動明王

(左)愛染(あいぜん)明王とは、我々の煩悩を菩提心に昇華させてくださる仏さまである。朱の体をし、武器を携えた六臂のお姿。縁結びの仏さまとしても信仰されている。
ご真言「ウンシッチ」

(右)不動明王とは、剣と羂索(けんさく)を携えた怒ったお姿をし、教化し難い者の心を菩提心へと導いてくださる。
ご真言「ナマ・サマンダ・バサラナン・センダ・マカロシャナ・ソワタヤ・ウンタラタ・カンマン」

(左)梵天(ぼんてん)、(右)帝釈天(たいしゃくてん)ともに元々インドの神さまで、仏教に取り入れられた仏さまである。御宮殿にお立ちになり、ご本尊を守護される(上部御宮殿の画像をご覧ください)。

後堂 聖観世音菩薩立像、通称「裏観音」

ご真言「オン・アロリキャ・ソワカ」

本堂内陣
面積 幅 12.7m・奥行 14.5m
226.9m(68.75坪)
60畳敷と内々陣黒漆塗鏡の間
脇陣 内陣の東西 幅 9m・奥行 14.5m、広さ 129.6m(40坪)
平格天井 龍と鳳凰の画
大人天蓋 木製総金箔押 1辺約3m

本堂外陣
床面積 478.5m(145坪)
天井 高さ 9.4m
天井絵
(畳約19畳)
中央:川端龍子(かわばたりゅうし) 画「龍之図」 縦6.4m・横4.9m
左右:堂本印象(どうもといんしょう) 画「天人之図」 縦6.4m・横4.9m
天井絵
華鬘 中央に本尊聖観世音菩薩、左に愛染明王、右に不動明王の種字入
新橋大提灯 高さ 4.5m・幅 3.5m、重さ 約600kg
平成16年(2004)12月18日東京新橋組合により修復(8回目)
屋根瓦 総数 約72,000枚 (面積 2,977.5m
鬼瓦(小鬼瓦共) 18個
埋蔵経 本堂敷地の下には写経を埋める
一字三礼石写経 5俵分
般若心経 100巻・観音経 160巻・阿弥陀経 20巻
正面額

施無畏(せむい)
天井絵
深見玄岱筆〔享保12年(1727)奉納〕
観音さまは経典において、「施無畏者」とも呼ばれ、人々の不安や恐怖を取り除き、「畏れ無きを施して」下さる。「施無畏」とは、観音さまのおはたらきそのものを意味する。

向拝の聯
(ごはいのれん)
外陣の聯
(げじんのれん)
雷神像 風神像
豊道春海 書
(ぶんどうしゅんかい)
野口雪江 書
(のぐちせっこう)
〔寛政9年(1797)の筆〕
「仏身円満無背相 十方来人皆対面」
誰でも、どこから来た人でも分け隔てなく救いの手を差し伸べてくださる、という意味(浅草寺のご本尊観音さまのことを表す)。

「実相非荘厳金碧装成安楽刹
     真身絶表象雲霞画出補陀山」

真如(しんにょ)の世界はとても形などに表すことはできないが、見事に整えられた伽藍や自然の景観の妙は、それこそ仏の浄土「安楽刹」であり、観音さまの世界「補陀落(ふだらく)」である、という意味(浅草寺の堂塔伽藍・境内浄域のことを表す)。
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